大人の見守りで良好な友だち関係を作りましょう

 6月に毎年おこなっている保護者参観日は、梅雨に入り始める時期ではありますが、園児たちの園生活リズムができてクラスの活動がより充実し始めるタイミングでもあるため、日頃の一コマをご覧いただき様子を知っていただくチャンスとして実施しています。幼稚園でのお子様、クラスの友だち、担任の先生、園内の様子などはいかがでしたでしょうか。
 年長クラスでは、年少、年中からの成長、年中クラスでは昨年からの成長、年少クラスでは園の集団生活での姿を感じていただけたものと思います。

 朝の会で一人ひとりが返事をしてお互いの存在を確かめあったり、声をそろえて歌ったり、先生の説明を聞きながら手元の制作を進める姿を見るだけでもよく頑張っていて嬉しい気持ちになりますね。
 参観の終わりには担任から一言お伝えする機会がありました。一言、二言ですがクラス運営の状況をお子さんの子育てに参考にしていただけたら幸いです。特に、大人の仲介がなくても友だちと遊びを進めていけるようになる年中さんくらいの子どもたちは、ちょっと目を離しているうちにドラブルや誤解が生じやすく、その時の状況を後で聞いても本当の事がわからなくなりがちです。そのため、「見守る」ことを心がけるようにいつも務めています。
 子どもたちは、みんな自分が一番。なので、トラブルが起こったときは見届けた大人の公平な教えが必要になります。もしも家に帰って何か心配なつぶやきがありましたら早いうちに先生にお知らせください。園での事実を詳しく保護者の皆様にお伝えできるかと思います。

 また保護者同士も良好な関係でいることが子ども同士の良好な関係に繋がることも少なくありません。どうぞ、園庭開放や公園での遊びなど保護者の皆様もお子さんの姿を見守りながら必要に応じて言葉をかけて、子ども同士お互いに気持ちよく楽しく関係を築いていけるように手助けをしてあげてください。

園長 熊田佳美

災害と命の大切さ

  五月晴れという言葉があるくらいなので親子遠足も気持ちの良い季節に実施できると期待していますが、季節外れの猛暑や大雨などにもどかしさを感じる今日この頃です。新年度の幼稚園生活の流れが整い始めた時期に入りましたので、園児たちに災害について指導し避難訓練をする予定です。

ちょうど1年前の出来事に千葉県内で震度5強の地震発生がありました。その時、千葉市でも震度4が観測されました。東日本大震災の時の教訓から千葉市幼稚園協会では、震度5強の地震が市内で発生した際は園バスの運行を止めるきまりを作っています。子鹿幼稚園では火災や地震などにより園舎外に避難する場合、第一避難場所はブランコ前、第二避難場所は幸町第三小学校になっています。被災の状況で変更しない限り園児の引き渡しはこのどちらかの場所で行いますのでご承知ください。津波の心配がある時は園舎のA棟非常階段を使って上階層まで避難をします。保護者の皆様にも日頃から心づもりをお願いいたします。

夏の猛暑に対し「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。自分の健康を保つ際の習慣の一つとして、熱中症予防の指導を園でも留意していきます。園バス、園舎の空調を整えてこまめに水分補給を心がけながら一人ひとりの園児の体調をより慎重に見届けるよう気をつけます。幼い子どもは私たち大人と違って猛暑に対する抵抗力も弱いので、家庭生活でも気をつけて過ごすようお願いいたします。

幼稚園のHPに「活動報告」のページがあり、時々更新して園内の様子をご覧いただけるようにしていますが、6月の保護者参観日では、ご自身の目でクラス活動の様子をぜひ感じてください。家では甘えてやらない事も自分の力で頑張っている様子に感心したり愛しさが増したりすると思います。

園長 熊田佳美

新たな試み    

  進級、入園から10日経ち、どの子も新しいクラスの先生やお友だち、保育室の変化に馴染み始めた様子です。幼稚園児が少しずつ落ち着き始めた頃、2歳児親子教室のバンビル-ムがスタートしました。名前の通り、親子で一緒に幼稚園生活のはじめの一歩を踏み出すバンビルームの教室も10年が経ち、第1期生がこの春小学校を卒業しました。卒業式の帰りに6、7組の親子が幼稚園に寄って晴れ姿を見せてくれた時、バンビルームが発足した年の事がふと頭に浮かびました。何をするにも初めてで、予期せぬ事態が発生したり、必要なルールを作っていったり、それまで預かることがなかった2歳児の子どもに笑いをたくさんもらったり。本当に色々とありました。クラス運営をおこないながら最初のレールをなんとか敷くことができた時、「バンビルーム良かった」と言っていただけた事が励みになり、これまで続けてこられたと思います。以来、毎年20組程度の親子が幼稚園に入園しています。今年度も20組の親子が仲間入りしました。園児の弟や妹も混じる中、子鹿幼稚園が初めてという方々です。どうぞ優しく手を差し伸べて先を行く皆さんの子育ての方向に導いてさしあげてください。
 また、今年度から「満3歳児クラス・ひつじ組」を設立しました。
 4月から12月までに満3歳の誕生日を迎えた子どもが、翌月から幼稚園児同様に週5日通園ができるクラスです。すでに国が施行している幼児教育の無償化に条件を満たす未就園児が、家庭を離れ教育を受けられる制度を有効に利用していただける施設として参入しました。
 さっそく4月に3歳の誕生日を迎えた男の子が一人5月から入園いたします。満3歳児入園児も来年の4月にはバンビルームを修了する子どもたちと一緒に年少入園に進級しますが、それまでの間は上級児クラスの皆様とは接点が少ないかもわかりません。ぜひ、何かに着けて気にかけていただき、仲間としてお声かけくださりましたら幸いです。

園長 熊田佳美

お子様の進級・ご入園おめでとうございます

 4月の始業式や入園式を待つかのように咲き出した桜や春の花々が園児の門出を祝ってくれています。この春は転居等により転出者が多かった一方で、近隣への転居による転入願いも増えました。卒園、退園など別れはとても寂しいものですが、新たな出会いがその先に待っています。心機一転、新しいクラスや先生と和気あいあい楽しい園生活になりますように。
 保護者の皆様におかれましても仕事や育児を通して生活スタイルや人づきあいが新しくなる方もおられるかと思います。おそらく緊張やプレッシャーを感じたり楽しみにしたり色々な気持ちが交錯している時期ではないでしょうか。その気持ちに寄り添い、私たちにしてあげられる事が見つかり、力添えできれば幸いです。子どもを通じて出会った皆さんは子鹿幼稚園の大切な仲間の一人ひとりです。園児同様に幼稚園を通じてたくさんの経験をされ、親としての力を蓄えて自信を高めていってください。私たちが幼稚園でお預かりして育てる子どもたちの事を一番よく知る保護者の皆さんに色々とお話を聞いて、協力し合いながらお子さんの育ちを見守っていけた時、必ずお子さんに大きな成長が見られると信じています。
 決して子どもだけに限られることではないですが、家庭を離れ社会に出ると家族以外の人々との人間関係が生じます。物事の考え方や振舞いが家庭内ではいいとされていた事も、集団生活では我慢をしたり譲ったりと相手の事も考えながら自分の気持ちをコントロールしていく能力が必要になります。他人の気持ちも考えられる思いやりの心を持った人は、きっと周りからも大切にされる人になるでしょう。子どもたちには、そういう人になってほしいです。
 至らぬ所もあるかと思いますが、担任をはじめ職員全員で協力し合いながら一人ひとりの成長を応援していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

園長 熊田佳美

「大好きだよ」

お子様の卒園、修了おめでとうございます。

 今年度は40名の年長児が卒園し、40名の年少児と44名の年中児が修了します。毎日積み重ねてきた園での集団生活の中で、たくさんの経験をして、どの子も大きく成長しました。特に「聞く力」と「集中力」が身につきました。
卒園する年長児にとって、この二つの力は小学校に就学してから授業を受けて学習する時に必要です。併せて語彙が豊かに育っているこどもたちなので、先生の話に関心を寄せてしっかり最後まで聞くことができれば内容を理解でき、学習がどんどん進むと期待しています。また、進級する年少、年中児たちも話を聞いて上手に参加できるようになったことで、よりイベントや活動の内容を楽しんだり行動したりすることがスムーズになってきました。ひとり一人の行動が頼もしくなり、園全体が盛り上がって一年を締めくくることができて本当に嬉しい限りです。
 先月の終わりには年長児たちと葛西臨海水族園までバス遠足に出かけてきました。バスの中での会話がはずみ、あっという間に到着しました。
バスを降りて水族園まで歩く途中でクラスの集合写真を記念に撮って、水族園の中では水槽の魚たちを見て回り、お楽しみのキッズカレーランチをレストランで食べました。家族でお出かけしても楽しい場所だけれど、幼稚園の先生や友だちと一緒に過ごした遠足は特別な思い出の一つになったに違いありません。帰りに、園で留守番をしてくれた園児達や先生たちのことが思い浮かび、思わずお土産ショップで水族園オリジナルのクッキーを大量に買っていました。次の日、会うたびに園児から「園長先生、クッキーありがとう」「クッキーおいしかった」と声をかけられました。中には「園長先生かわいい。大好き」なんて気を利かせてくれた年少児もいたほどです。
 クッキー一枚だけれど、愛おしく思い出した感情が伝わってくれたのかなと思いながら「園長先生も大好きだよ」と言葉を返しました。大好きな子どもたちがこれからも健やかに成長されますようにいつも応援しています。

園長 熊田佳美

思い出づくり

 2月に節分を迎えた後で関東に大雪警報が出る積雪の予報がありました。
幼稚園周辺は言われていたような積雪も無く、無事に過ごせましたが、万が一のことを考えての休園措置にご協力くださりましてありがとうございました。次の日、登園した子どもたちからは公園で雪に触って遊んだ話を聞きました。友だちの名前が出た子もいましたので、友だちを誘って一緒に楽しく遊んだのだろうと思いました。
 それにしても昨年の晩秋くらいから今日に至るまで極寒が厳しいと感じた日は数えるほどで、驚くくらい温暖な冬を過ごしてきました。今は、幼稚園や自宅の前の梅の花は満開で、先日は園庭の花壇に水やりをしていたらテントウムシがいました。日中のぽかぽか陽気を肌で感じると、いよいよ卒園や修了が近づいてきたと少し寂しさが沸いてきます。

ホールの舞台で楽しく一生懸命に練習していた子鹿パーティーの劇やオペレッタも保護者の皆様にご覧いただく時がやってきました。歌うこと、話すこと、踊ること、役の人物になりきること、友だちと気持ちを合わせること、出番でないときは舞台の進みを見届けることなど劇の活動一つとっても切りが無いくらい子どもたちがこなしている課題が見つかります。得意、不得意、好き、嫌いなど一人ひとり違う発達や成長のスピードや性格がお互いに影響し合って表現して見せてくれる発表を、音楽をかけるお手伝いをしながら毎回楽しませてもらってきました。
 つい先日、年長さんが「幼稚園に来るのは休みの日を除くとあと○○日」なんてカウントダウンしてました。慣れ親しんだ幼稚園、先生、お友だち、園庭、保育室と残された日々もたくさん思い出が残せるよう関わっていきたいと思います。

園長 熊田佳美

聞く力

  「子どもは風の子」と言われるように園児たちは寒い日も元気に園庭を走りまわって遊んでいます。年長児と一緒に氷鬼をしたら、あっという間にタッチされてつかまってしまいました。広い園庭で毎日のように運動して過ごしてきた蓄積が健脚に現れているように感じました。氷になって止まっていても、すかさず助けの手を入れてくれるので鬼遊びが途切れることなく続きます。また、幼稚園で新調した正月あそびに興味を持ち、こままわしや凧揚げ、羽根つきなどにチャレンジしている様子もたくさん見かけました。保育室をのぞくとどの学年も自分のこまに色付けをして、自分だけのオリジナルこまを制作していましたので、上手にまわせるようになったら学年で大会やイベントを開いてチャレンジ精神が更に高まることでしょう。

 毎年この時期になると、どんどん成長して力をつけていく子どもたちに見られることの一つに「聞く力」があります。「話を最後まで静かに聞く」という習慣は保育の中で先生の話を聞いて行動したり、友だちの意見を聞いたり、絵本などを視聴したりと毎日の積み重ねで自然と身についてきていることが感じられます。同時に知っている言葉が増えて意味がわかるようになってきているため、話の内容を理解して行動できることにつながっているようです。わかる事やできる事が増えて、より活動を楽しめるようになった子どもたち。今は、それぞれの劇やオペレッタの役になって、ダンスの振り付けを考えたりセリフや歌を覚え始めたり発表に向けて頑張っている様子が見られます。インフルエンザや胃腸炎などの感染症がはやる時期でもありますので、引き続き手洗いうがいを励行して全員が行事に参加できるように健康に過ごしていきましょう。

園長 熊田佳美

後悔の無いように

 元旦から北陸の大地震や羽田空港の航空機事故が起こり、なんとも辛く胸痛む新年のスタートになりました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。改めて万が一の出来事が起こった時に対する「備え」や「対策・訓練」の心構えを見つめ直すよう気持ちを引き締められた思いでおります。

 園ではコロナの影響で制限が多かった生活が緩和されて活動や参観などの行事も以前のように伸びやかに出来るようになりつつあります。当たり前にしていたことでも改めて嬉しく感じながら何でも出来るのは喜ばしいことですね。今年も健康に充実した毎日になりますように。どうぞよろしくお願いいたします。数年間コロナ禍を過ごしたことで新たな発見もたくさんありました。併せて少子化の影響で園児数が少なくなる時代をこれからは過ごしていくことが予想されます。そのことを踏まえて、ひとり一人の園児の体験や指導に余裕をもってできる活動方法や行事の企画等に工夫を凝らして、より良い園生活にしていきたいと思います。

 さて、いよいよ3学期となり、一学年の集大成を迎えます。
親しみが深めつつあるクラスの友だちや担任の先生と力を合わせて子鹿パーティーの劇やオペレッタに取り組んで頑張る姿が見られるようになるかと思うと今から楽しみでなりません。また、母子分離を経てお弁当や園バス体験を進めて園児の生活に近づきつつあるバンビルームの子どもたちの入園も同じように楽しみです。
「もっと頑張っておけば良かったな。って後で思わないように全部の力を出し切って頑張ろうね」  
私がいつも年長さんに向けて行事の発表の前にかける言葉です。後悔無く、満足感や達成感を見つけながら毎日過ごせたら嬉しいです。

園長 熊田佳美

みんなで奏でる

 穏やかに晴れて青空が広がる園庭で元気いっぱい子どもたちが外遊びを楽しんでいます。公開保育研修会の会場として千葉市の子ども未来局や他園の先生方にお越しいただき、子どもが健やかに伸び伸びと過ごせる環境と経験豊かで安定した保育展開を進める先生方についてたくさんのお褒めの言葉を頂戴しました。園長の立場として改めて園を誇りに思います。

 園では「子鹿パーティー音楽発表」に向けて各クラスで歌や合奏の練習に取り組んでいます。毎日のように大太鼓や小太鼓、シンバルといった様々な楽器の音色が園庭やテラスに響き渡るようになりました。年少さんは全員が同じ楽器を使ってリズム打ちをしますが、年中さん年長さんは楽器を分担してそれぞれのパートを奏でる楽譜になっています。曲や楽器の紹介があって、自分が気に入った楽器を選び練習にとりかかるのですが、楽器の数と演奏する子どもの数は当然のことながら同じため第一希望になったり第二希望になったりと様々です。また一人で音を奏でる楽器、鍵盤で音符を奏でる楽器、数人でリズムを合わせて奏でる楽器など、それぞれが特徴をもっているので全部の楽器が合わさってこそ完成の曲になっていきます。子どもたちにはどのパートも演奏には欠かせない大切な役割があって、全員の気持ちを合わせることが出来たときに初めて大成功になることを感じる機会になってくれたら嬉しく思います。毎日一生懸命に自分のパートを練習している様子を目にしますので、きっとそうなっていくでしょう。
 そして何よりも観客である保護者の皆様に発表するという大きな目標をもって頑張っている活動なので、自分たちの演奏をたくさんの方々に聴いていただくことでやり遂げた達成感や自信を持ち、更に次の節目に向かって伸びる力をつけてくれるものと期待しています。プレーデーに続き、全員参加ができますように健康管理に気をつけてお過ごしください。

園長 熊田佳美

言葉がけが持つ力

朝晩の冷え込みを感じる季節になり、園庭の木々も色づき始めました。
先日、年少児が通用門を出てすぐの場所まで落ち葉や木の実拾いに出かけていました。持ち帰ったバケツの中をのぞき込むと、色とりどりの葉っぱやたくさんのどんぐりが入っていました。秋の季節が一気に押し寄せてきた感じがします。

また、スポーツプレーデーの開催時期を遅めに設定していたので、すがすがしい秋晴れの中、元気いっぱい走ったり演技の練習をしたりと園庭での運動が思う存分にできました。どの学年の子どもたちも、みんな意欲的に参加していて、回数を重ねるたびにどんどん走り方が頼もしくなったり演技が明確になったりしていくのが見てとれました。私は、クラス担任を持っていないですが、子どもたちからは先生たちの仲間だと思ってもらえているようで、私が投げかける言葉も担任の先生方がかけている言葉と同様に受け止めてくれることが殆どです。そのため、話しかける時は次の行動に繋がっていく事を想定しながら前向きにやる気が高まる励ましの言葉を選んだり今の時点で出来ているところを褒めて認めたりして、自分の行動に自信が持てるようにかかわるようにしています。そして、更に一歩成長するようにと思いを込めて課題点を一つ伝えることも欠かさないようにしています。
以前、芋掘り体験の当日に雨が降ってしまい延期でがっかりしている子どもたちに「畑の中でお芋がどんどん大きくなっているね」と話していた先生がいて、なんて素敵な言葉がけだろうと感心しました。それ以降、芋掘りが雨で延期になった時に私も使わせてもらっています(笑)。

園長 熊田佳美