「応援しているよ」

 お子様の卒園、修了おめでとうございます。
 今年度は39名の年長児が卒園し、46名の年少児と39名の年中児が修 了します。毎日積み重ねてきた園での集団生活の中で、たくさんの経験をし て、どの子も大きく成長しました。比較的あたたかい日が多かったせいか、 花々の開花が早いようで園児たちを一緒に祝ってくれています。
入園当初、離席が多かった園児が座って話を聞く活動に参加できるように なったり、おむつで過ごしていた園児がパンツで過ごせるようになったり、 まわりの人たちに自分の発言をあまりしなかった園児が大勢の前で発言で きるようになったりと、ひとり一人の子どもの変化を思い起こすと切りがあ りません。
 特に、今年卒園する子どもたちは幼稚園生活 3 年間の殆どをコロナ禍で過 ごしました。様々な制限を課せられた園生活はもどかしいものではありまし たが、慣れというのは恐ろしいもので、制限された生活が普通に展開される 毎日になってきました。そんな時、久しぶりに小学校の行事に招待される機 会を持ち、出かけてきました。「6年生を送る会」で6年生全員がアンサン ブルで楽器を演奏し、合唱を披露してくれたのですが、体育館の中で響く音 が空気を伝って私の耳に届き、耳から胸まで届きました。また、その一生懸 命な姿を目の当たりにし、目から届くものと合わさって、感動して涙が出そ うになったほどです。いまや映像で伝える手段がより活用される時代になり つつある中で、対面の良さを痛感した出来事になりました。
会わなくても用事は済むけれど、会って意見を交わし一緒に何かをしてい くうちに募る感情や得るものは、人の成長には欠かせないと思っています。 これから大きく成長していく子どもたちだからこそ、みんなで力を合わせる ことや相手を思いやる感情を集団生活において獲得できるような毎日が待 っていますように。愛しい園児たちの成長を心よりお祈りしています。

園長 熊田佳美

人を成長させてくれる達成感

凍えるような寒さの中でも芽を伸ばしているチュウリップや梅の木の蕾を見ると春がすぐそこまで来ていることを感じます。子鹿パーティー劇の発表では、条件付きにもかかわらず参観いただきましてありがとうございました。園児たちの発表はいかがでしたでしょうか。

舞台の発表となると「ストーリー」「台詞」「ダンス」「舞台上での立ち位置」「登場、退場の仕方」など、覚えることがたくさんあります。期間が決まっているにもかかわらず、学級閉鎖や病症で欠席せざるを得ない様態で思うように活動が進まず、完成まで間に合うのか心配もしましたが、そんな心配をよそに子どもたちはお客さんに見せることをずっと楽しみにしていました。また昨年は恥ずかしさから表現しなかった男の子が、一人で台詞を話し、演技をしていた姿を見て、人前が苦手だった子どもが人前で演じることができるようになった変化をとても嬉しく思いました。

時に後退しながらもホップ、テップ、ジャンプ!で大きくなっていく子どもたちの姿に元気をもらった子鹿パーティーでした。残りわずかになってきましたが、卒園、修了の日まで一緒に過ごしてきた友だちや担任の先生と毎日を大切に、思い出を作れますように。

園長 熊田佳美