お子さまの卒園・修了おめでとうございます

そよ風が暖かな春の空気を運んでくる季節となりました。いよいよ卒園・修了の時を迎えます。今年度は53名の年長児が卒園し、50名の年少児と 46名の年中児が修了します。毎日積み重ねてきた園での集団生活やたくさんの経験をして、どの子も大きく成長しました。

何を隠そう私はコーヒー好き。コーヒーとチョコレート組み合わせが私にとっては最強のおやつです。通勤時にも時々コーヒーショップに寄りますが、そこでこんな光景を目にしました。自動ドアが開いて常連さんらしき初老の男性が店内に入ってきたのでカウンター内にいた店員さんが笑顔で「いらっしゃいませ」と挨拶し、別の一人が「いつものお席でよろしいですか」と男性の身体をサポートするように着席を促していました。男性は杖を持参しており、目が不自由なようでした。男性が注文したコーヒーをテーブルまで運んだ店員さんは「いつものようにミルクだけ入れますね」と言いながらカッ プの取っ手の位置を丁寧に教えていました。しばらくしてコーヒーを飲み終えた男性が「ごちそうさま」と席を立ちあがると今度は先ほどとは別の店員さんがカウンターの中から出てきて「トレイはそのままでいいですよ」と声をかけ、自動ドアまでの移動のサポートや片づけをしていました。

自分の表情を相手が見えるとか見えないとかにかかわらず、笑顔で迎えていた店員さん。他のお客さんの接客と同時進行でかわるがわる男性のサポー トをしていた店員さんたち。一見ごく当たり前で何気ない光景ではありますが、見られているかどうかに関係なく行いができて他人任せにせず自分で考えて行動できる人はとても輝いて見えました。子どもたちにもそんな風に育っていって欲しいと願っています。

この一年間を振り返ってみますと、園児たちを通じて保護者の皆様の存在がありました。至らぬ私たちにお力添えいただいたこと、職員一同、心より感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

園長 熊田佳美

楽しかったお店やさんごっこ

立春を過ぎてから上着が要らないほどの暖かい日と雪がちらついて凍りそうなくらいの寒い日がジェットコースターのように繰り返すうちに春が近づいてきました。猛威を振るったインフルエンザ感染の発症も園内では少なく、学級閉鎖等がなく過ごせてほっとしている所です。卒園や修了に向けての大切な一日一日。幼稚園でも家庭でも油断せずに引き続き健康に留意して過ごしましょう。検温のご協力もよろしくお願いいたします。

先日のお店屋さんごっこでは、こじかモール~平成最後の売り尽くしセール~にご来店いただきまして誠にありがとうございました。保護者の皆様がおいでになった次の日、園児たちは売り手と買い手に分かれてお店やさんごっこの続きを楽しみました。一日目同様「いらっしゃいませ~!」

の声出しをして張り切って売り手になっていたのは勿論のこと、ゲームセンターの売り場係員をしていた年長児が、かがみ込んで年少児の高さになり優しく声をかけている姿も見かけました。また、カラー帽子を被ってお財布の入った絵本袋を持って買い物に出かける園児たちはみんなスキップをしていました(笑)ウキウキ気分を抑えられなかったのでしょう。

チケットを握りしめこじかナルドに向かう年中児の表情も満足そうにニコニコ笑顔。本物の菓子や飲み物も特別な楽しみだったのですね。一人ひとりが、10円、50円、100円とお菓子チケットの買い物が進んでいるかどうか絵本袋をのぞき込んでみましたが、チョイスした内容からその子らしさが伝わってきて、思わずにんまりしちゃいました。

園長 熊田佳美

勤労感謝の日

「澄みきった青空のよ~うに~♬」と年長さんのオペレッタの歌声が響く 季節になりました。晴天の日に空を見上げると、歌詞通りの雲一つないきれ いな青空が広がっていて初冬になったことを感じます。日中は暖かな陽ざし でも朝晩は急に冷え込みます。これからはインフルエンザや胃腸炎など感染 の病気も流行する時期を迎えます。手洗いうがいを励行することやお風呂上 りに体を冷やさないようにすることなど気をつけて、健康に冬を越していけ るように気をつけましょう。ちなみに、日ごろから外でたくさん遊んでいる 子どもは冬の時期に風邪を引きにくい傾向があるようです。

毎年、勤労感謝の日を迎える時期になると、職場体験で中学生が幼稚園に もやってきます。園児たちを迎える前から園児が帰った後までの仕事を見学 し、お兄さん先生やお姉さん先生として園児たちと遊んだりお世話をしたり して過ごしました。最終日には園児たちに絵本の読み聞かせも体験していま した。ほんの数日の関わりですが、お兄ちゃんやお姉ちゃんの取り合いっこ が起こるくらい人気だったみたいです。最終日に中学生たちに率直な感想を 聞いてみました。「人懐っこくて素直な子どもたちだった」「一緒に遊んでも のすごく疲れた。体力がいる仕事だと思った」「遊び方、接し方、掃除の仕 方など色々難しいと思った」「年中の男の子で歯が抜ける場面があり、人類 の成長を感じた」(笑)中学生って面白いですね。将来の夢は様々みたいで したが、「どんな仕事に就くにせよ興味関心を持ったら積極的にチャレンジ して生活体験を豊かにしておきましょう。自分のため、世の中のために働け る人になってください」と言葉を贈りました。

立場や形は違ってもみんな日々働いています。子育てだってそうですね。 「勤労感謝の日」は皆がお互いに感謝の気持ちが持ち合える日になりますよ うに。

園長 熊田佳美

楽しめる人に

平成最後のプレーデーは予定していた日に全員出席で無事に終えることができました。ご家族の皆様には、準備、競技への参加、保護者席からの声援、片づけなど様々な協力をいただきまして本当にありがとうございました。たくさんの方々に応援されて、園児たちはいつも以上に張り切っていたように感じました。年少、年中、年長と成長していく姿をご覧いただけたのではないでしょうか。今年は最後のプレーデーを迎える年長児に、「“もう一回”は無いから、思い切り力を出し切ってね」と言葉をかけておいたのですが、当日の年長児の子どもたちの姿に何度も目頭が熱くなりました。

最近、社会で活躍できる人の育成について「非認知能力(意欲・持久力・集中力など。知能指数などとは違い、数字で計り知れない力)」の必要性が重要視され、教育・保育要領が改訂されました。子どもたちを見ていると、この力が着々と備わっていることが感じられて嬉しい限りです。

この頃は急激に朝晩と冷え込むようになり、一気に秋本番を迎えました。

この季節は、ふれあい動物園、サツマイモ掘り、収穫祭など自然を通じての行事が続きます。自分たちよりも小さい動物たちに餌やりをしたり抱っこをしたり、ポニーの背中に乗って園庭を歩く体験、汗をかきかき土を掘ってサツマイモを収穫する体験、秋の食材を調理して食す体験。どれも皆、心もお腹も満たされる楽しい活動になることでしょう。「楽しい」気持ちは、またやってみたいという意欲やもっとやっていたいという集中力、脳への刺激がたっぷりです。物事を楽しめる。楽しい気持ちで物事に取り組める。そんな子どもたちであって欲しいですね。

園長 熊田佳美

いい仲間関係が広がる2学期に!

肌をなでる風が秋の気持ちよい気候を感じさせてくれるようになりました。平成最後の夏は、“命の危険を伴う暑さ”なんて言われる程の猛暑でしたね。そして、毎日のように命に関わるニュースが絶えませんでした。その中の一つ、山林で迷子になってしまった2歳児の男の子を見つけ出した御年78歳の尾畠春雄さんは一躍時の人となりました。失われた命のニュースが多い中、救われた命の話が舞い込み、涼しい部屋でTVを見ていた私もちょっと自分の姿を恥じながらも感動して尾畠さんの登場する画面を見入ってしまいました。何でも7年前の東日本大震災の頃もボランティアの振舞いでは名前が挙がっておられたそうで、65歳の退職年齢を機に40年近く続けた魚屋さんを辞めてボランティア活動を始められて今に至ったとのこと。探し当てた事もそうですが、そのボランティア精神にも脱帽でした。尾畠さんのボランティアは、自分の事は自分で責任が取れる範囲で、相手からの礼や見返りを頑固として受け無い徹底したポリシー。ちょっとやそっとではとても真似できません。「助かった○○ちゃんが大きくなって会う機会があったら何て言葉をかけますか?」の問いには「人が喜ぶような、人のためになることをする人になってね。といいますね」と答えておられました。人生の教科書のような方ですね。
さて、長かった夏休みも終わり2学期が始まりました。
友だちの存在を意識し始める年少さん、友だちと一緒に力を合わせることを学ぶ年中さん、友だちを自分の生活に取り入れて互いに影響し合いながら関係を成長させていく年長さん。“自分の事も、他人の事も大切に”の幼稚園のポリシーが広く大きく伸びる学期になりますように。

園長 熊田佳美

それぞれの居場所

深緑を吹き抜ける風が気持ちの良い季節になりました。幼稚園の園庭に連動したガーデンタウンの公園にはたくさんの種類の野鳥がおり、様々な鳴き声を聞かせてくれます。そんな仲間たちを知ってか知らずかインコのメロン君がある日逃げ出しました。それもバードウィーク中に。風雨にさらされていないだろうか、カラスに狙われてしまってはいないだろうか…。園児や保護者の皆さんからはお声かけをしていただき、職員も商店街にお遣いに出た時は自転車ではしりながらBC公園の辺りを「メロン、メロン」と呼んでみたりもして過ごしていました。「園長先生、プリンは見つかりましたか?」

「都心では野生化したインコが繁殖しているとニュースでやっていました」「インコは一度だけ戻ってくるそうですよ」など毎日のように声をかけていただきました。管理センターにも通報しておいたので情報があったら連絡をくださるようにしておいたのですがあいにく連絡はないままです。たくさんの人たちから心配してもらっているメロン君の特技はおしゃべり。気の向いた時に一方的にしている独り言ではありますが、ガーデンに生息する鳥たちに話しかけ、無事に仲間入りしている姿を思い浮かべるようにしようと思います。

春の親子バス遠足では、それぞれの家庭の事情によりお母さんでなくお父さんに付き添ってもらった園児もいましたし、幼い弟や妹は託児にしておられたご家庭も多くありました。ご協力ありがとうございました。家族が皆で園児の遠足を応援してくださる気持ちが通じてか、気持ちの良い晴れの日に市原キッズダムまで出かけてくることができました。友だちに「○○ちゃん一緒に遊ぼう」と名前を覚えて声をかけるようになった年少さんや新しいクラスに馴染んだ年中さん、転入園児を迎えて仲間意識がより高まりつつある年長さん。どの子もちゃんと子鹿の環境の中で居場所を見つけたようですね。

園長 熊田佳美