良いスタートになりますように

花々が咲き、小鳥のさえずりが響く暖かな春を迎えました。お子様の進級、 入園おめでとうございます。去る4月1日に新しい時代の元号が発表されま した。予定時間が過ぎ、ちょっぴりじらされるように発表された「令和」の 二文字。万葉集の唄の一つ「梅の花」から引用されたそうです。新元号に込 められた願いにあやかって、子どもも大人もそれぞれの花を咲かせ和やかな 風が通る園生活になるようにしたいと思います。

家庭生活を離れ集団生活の一歩を踏み出す新入園児、慣れ親しんだ担任の 先生やクラスメイトが変わる進級児。子ども以上に保護者の皆様の心配や不 安の方が大きいかもしれませんが、新学期の4月、園ではお子さんが幼稚園 の中で居心地の良い場所や好きな遊び、好きなお友だちを見つけられるよう に努めます。また、担任はもちろんのこと職員全員で協力し合いながら一人 ひとりのお子さんに目を配り声をかけてサポートしながら保育いたします。 “笑顔で送り出し笑顔で迎える”そんなお母さんでいてくださいね。

子鹿幼稚園は、先生と子どもと保護者の皆様の距離が近く、気さくにお話 ができる所がとても良いと思っています。もしもわからないことや心配なこ となどがあった時は、ためらうことなく声に出すようにしてみてください。 自分一人のエネルギーだけでは解決できないことも、周りの人がヒントをく れて安心に繋がっていくことでしょう。幼稚園生活の楽しさや充実感を皆が 一緒に感じていけますように、どうぞ安心して私たちにお任せください。

園長 熊田佳美

お子さまの卒園・修了おめでとうございます

そよ風が暖かな春の空気を運んでくる季節となりました。いよいよ卒園・修了の時を迎えます。今年度は53名の年長児が卒園し、50名の年少児と 46名の年中児が修了します。毎日積み重ねてきた園での集団生活やたくさんの経験をして、どの子も大きく成長しました。

何を隠そう私はコーヒー好き。コーヒーとチョコレート組み合わせが私にとっては最強のおやつです。通勤時にも時々コーヒーショップに寄りますが、そこでこんな光景を目にしました。自動ドアが開いて常連さんらしき初老の男性が店内に入ってきたのでカウンター内にいた店員さんが笑顔で「いらっしゃいませ」と挨拶し、別の一人が「いつものお席でよろしいですか」と男性の身体をサポートするように着席を促していました。男性は杖を持参しており、目が不自由なようでした。男性が注文したコーヒーをテーブルまで運んだ店員さんは「いつものようにミルクだけ入れますね」と言いながらカッ プの取っ手の位置を丁寧に教えていました。しばらくしてコーヒーを飲み終えた男性が「ごちそうさま」と席を立ちあがると今度は先ほどとは別の店員さんがカウンターの中から出てきて「トレイはそのままでいいですよ」と声をかけ、自動ドアまでの移動のサポートや片づけをしていました。

自分の表情を相手が見えるとか見えないとかにかかわらず、笑顔で迎えていた店員さん。他のお客さんの接客と同時進行でかわるがわる男性のサポー トをしていた店員さんたち。一見ごく当たり前で何気ない光景ではありますが、見られているかどうかに関係なく行いができて他人任せにせず自分で考えて行動できる人はとても輝いて見えました。子どもたちにもそんな風に育っていって欲しいと願っています。

この一年間を振り返ってみますと、園児たちを通じて保護者の皆様の存在がありました。至らぬ私たちにお力添えいただいたこと、職員一同、心より感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

園長 熊田佳美

楽しかったお店やさんごっこ

立春を過ぎてから上着が要らないほどの暖かい日と雪がちらついて凍りそうなくらいの寒い日がジェットコースターのように繰り返すうちに春が近づいてきました。猛威を振るったインフルエンザ感染の発症も園内では少なく、学級閉鎖等がなく過ごせてほっとしている所です。卒園や修了に向けての大切な一日一日。幼稚園でも家庭でも油断せずに引き続き健康に留意して過ごしましょう。検温のご協力もよろしくお願いいたします。

先日のお店屋さんごっこでは、こじかモール~平成最後の売り尽くしセール~にご来店いただきまして誠にありがとうございました。保護者の皆様がおいでになった次の日、園児たちは売り手と買い手に分かれてお店やさんごっこの続きを楽しみました。一日目同様「いらっしゃいませ~!」

の声出しをして張り切って売り手になっていたのは勿論のこと、ゲームセンターの売り場係員をしていた年長児が、かがみ込んで年少児の高さになり優しく声をかけている姿も見かけました。また、カラー帽子を被ってお財布の入った絵本袋を持って買い物に出かける園児たちはみんなスキップをしていました(笑)ウキウキ気分を抑えられなかったのでしょう。

チケットを握りしめこじかナルドに向かう年中児の表情も満足そうにニコニコ笑顔。本物の菓子や飲み物も特別な楽しみだったのですね。一人ひとりが、10円、50円、100円とお菓子チケットの買い物が進んでいるかどうか絵本袋をのぞき込んでみましたが、チョイスした内容からその子らしさが伝わってきて、思わずにんまりしちゃいました。

園長 熊田佳美

子育てに必要なマジック

一年の中でも一番寒さが厳しい時期。冬休み明けからインフルエンザの感染注意報も耳にするようになりました。手洗いうがいの励行はもちろんですが、十分な睡眠やバランスの良い食事、適度の運動を心がけて病気への免疫力を高めるように心がけましょう。

今年の新年のお楽しみ会は「アンディ先生のマジックショー」。手品でした。会に先駆けて始業式には3人の年女の先生たちからマジックの披露がありました。種明かしを知らないと大人でも「えっ?!」と思うような手品をみると不思議を感じます。たまにインチキっぽい?(笑)手品があっても子どもたちは目をキラキラさせて声を出して感動していました。

いい意味で子どもたちは騙されやすいです。子どもを相手に良くない嘘はついてはいけませんが、子どもの気持ちに添って作り話をしてあげた方がいい時があったりもします。子どもについた嘘がやる気力や慰めにつながって子どもの行動にいい影響を与えることがあるからです。私はたまに担任の先生から声がかかり、一芝居うちに行くこともあります。素直な気持ちを持っている子どもたちは大人の言うことを信じて反応します。心して演じなければと思います。成長していつか信用しなくなる時が来たら、その時は、もうだましが効かない年齢に育ったのだと思いましょう。

いい意味で子どもをその気にさせるのは育児のマジックだと思います。私たち大人が一人ひとりの子どもの成長に必要な手品のコツをつかんでマジックを成功させていけたらいいですね。

園長 熊田佳美

新しい時代を迎えて

謹んで新年のお慶びを申し上げます。今年は30年間続いた平成の時代から新しい元号の時代に変わる年ですね。新時代を迎える年の初めということもあり、一段と新たな気持ちが高まります。昨年の終わりに2学期の保育活動を振り返る反省会を職員で行いました。クラス運営や幼稚園運営についての一人ひとりの先生たちから話を聞き、改めて子どもたちが日々の積み重ねで力をつけて伸びていることや保護者の皆様に力添えをいただいていることを感じました。

また先生たちからは反省すると同時に3学期に向けての課題や目標が掲げられ、学年度末の保育のしめくくりと進級や就学への繋ぎが安心して迎えられる気持ちになりました。子どもたちの育ちの課題やクラス運営の目標が一つずつ達成され、より良い毎日が送れるように、私も判断力を磨き日々の保育運営のサポートができるように努めたいと思います。

「笑う門には福来る」という言葉があります。長い一年の間には笑ってばかりはいられない時や涙があふれる辛い出来事に直面する時もあるかもしれません。そんな時には笑っている場合ではないかもしれませんが、次に気持ちを切り替える時にこの言葉を思い出し、いつも前向きな姿勢で自分が掲げた目標に近づいていけたら嬉しいですね。前進していくためのパワーの源となる目標をご家庭でも掲げてみてはいかがでしょうか。

これから迎える時代が皆様にとって健康で幸多き年でありますように。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

園長 熊田佳美

勤労感謝の日

「澄みきった青空のよ~うに~♬」と年長さんのオペレッタの歌声が響く 季節になりました。晴天の日に空を見上げると、歌詞通りの雲一つないきれ いな青空が広がっていて初冬になったことを感じます。日中は暖かな陽ざし でも朝晩は急に冷え込みます。これからはインフルエンザや胃腸炎など感染 の病気も流行する時期を迎えます。手洗いうがいを励行することやお風呂上 りに体を冷やさないようにすることなど気をつけて、健康に冬を越していけ るように気をつけましょう。ちなみに、日ごろから外でたくさん遊んでいる 子どもは冬の時期に風邪を引きにくい傾向があるようです。

毎年、勤労感謝の日を迎える時期になると、職場体験で中学生が幼稚園に もやってきます。園児たちを迎える前から園児が帰った後までの仕事を見学 し、お兄さん先生やお姉さん先生として園児たちと遊んだりお世話をしたり して過ごしました。最終日には園児たちに絵本の読み聞かせも体験していま した。ほんの数日の関わりですが、お兄ちゃんやお姉ちゃんの取り合いっこ が起こるくらい人気だったみたいです。最終日に中学生たちに率直な感想を 聞いてみました。「人懐っこくて素直な子どもたちだった」「一緒に遊んでも のすごく疲れた。体力がいる仕事だと思った」「遊び方、接し方、掃除の仕 方など色々難しいと思った」「年中の男の子で歯が抜ける場面があり、人類 の成長を感じた」(笑)中学生って面白いですね。将来の夢は様々みたいで したが、「どんな仕事に就くにせよ興味関心を持ったら積極的にチャレンジ して生活体験を豊かにしておきましょう。自分のため、世の中のために働け る人になってください」と言葉を贈りました。

立場や形は違ってもみんな日々働いています。子育てだってそうですね。 「勤労感謝の日」は皆がお互いに感謝の気持ちが持ち合える日になりますよ うに。

園長 熊田佳美

楽しめる人に

平成最後のプレーデーは予定していた日に全員出席で無事に終えることができました。ご家族の皆様には、準備、競技への参加、保護者席からの声援、片づけなど様々な協力をいただきまして本当にありがとうございました。たくさんの方々に応援されて、園児たちはいつも以上に張り切っていたように感じました。年少、年中、年長と成長していく姿をご覧いただけたのではないでしょうか。今年は最後のプレーデーを迎える年長児に、「“もう一回”は無いから、思い切り力を出し切ってね」と言葉をかけておいたのですが、当日の年長児の子どもたちの姿に何度も目頭が熱くなりました。

最近、社会で活躍できる人の育成について「非認知能力(意欲・持久力・集中力など。知能指数などとは違い、数字で計り知れない力)」の必要性が重要視され、教育・保育要領が改訂されました。子どもたちを見ていると、この力が着々と備わっていることが感じられて嬉しい限りです。

この頃は急激に朝晩と冷え込むようになり、一気に秋本番を迎えました。

この季節は、ふれあい動物園、サツマイモ掘り、収穫祭など自然を通じての行事が続きます。自分たちよりも小さい動物たちに餌やりをしたり抱っこをしたり、ポニーの背中に乗って園庭を歩く体験、汗をかきかき土を掘ってサツマイモを収穫する体験、秋の食材を調理して食す体験。どれも皆、心もお腹も満たされる楽しい活動になることでしょう。「楽しい」気持ちは、またやってみたいという意欲やもっとやっていたいという集中力、脳への刺激がたっぷりです。物事を楽しめる。楽しい気持ちで物事に取り組める。そんな子どもたちであって欲しいですね。

園長 熊田佳美

成長の節目「プレーデー」

 台風や雨天の影響で延期になっていた「稲刈り」も無事に終わり、本格的 な「プレーデー(運動会)」に向けての活動時期を過ごしています。同じ学 年のクラス同士でホールに集まって、担任が踊るダンスを見たり真似して踊 ったりしながら振り付けを覚えている様子を見かけました。笑顔で飛び跳ね るように踊る子、真剣なまなざしでワンテンポ遅れて手足を動かしている子、 棒立ちのままの子など子どもたちの姿は様々です。今は踊らないけれどいつ かは踊るよねという気持ちを込めて「ちゃんと覚えてから踊りたいのか な?」と、棒立ちの子どもに敢えて聞いてみました。すると、ニコッと笑っ てうなずいていました。プレーデー本番では全員が表現できることが理想で すが、大勢の人を目の前にして体がすくんでしまう性格の子もいるかもしれ ません。出来ない後ろめたさのようなものを小さいながらに感じながら精一 杯立っているのだろうという見方で温かく見届けていただけたら嬉しいで す。昨年、そうだった子どもが今年は元気いっぱいに踊っています。

最後のプレーデーとなる年長さんには来年のプレーデーはありません。 一人ひとりがそれぞれに掲げる目標に向かって頑張る姿を応援し、達成でき るよう励ます毎日を過ごしていこうと思います。

竹の節目と節目の間は成長の幅が大きいように幼稚園の生活で「プレーデ ー」の節目を通して子どもたちは大きく成長することでしょう。秋は自然も 豊かな時です。園の内外でたくさんの自然にも触れ、日本の伝統行事や季節 ならではの行事を体験し伸びていく姿を想像してわくわくしています。

園長 熊田佳美

いい仲間関係が広がる2学期に!

肌をなでる風が秋の気持ちよい気候を感じさせてくれるようになりました。平成最後の夏は、“命の危険を伴う暑さ”なんて言われる程の猛暑でしたね。そして、毎日のように命に関わるニュースが絶えませんでした。その中の一つ、山林で迷子になってしまった2歳児の男の子を見つけ出した御年78歳の尾畠春雄さんは一躍時の人となりました。失われた命のニュースが多い中、救われた命の話が舞い込み、涼しい部屋でTVを見ていた私もちょっと自分の姿を恥じながらも感動して尾畠さんの登場する画面を見入ってしまいました。何でも7年前の東日本大震災の頃もボランティアの振舞いでは名前が挙がっておられたそうで、65歳の退職年齢を機に40年近く続けた魚屋さんを辞めてボランティア活動を始められて今に至ったとのこと。探し当てた事もそうですが、そのボランティア精神にも脱帽でした。尾畠さんのボランティアは、自分の事は自分で責任が取れる範囲で、相手からの礼や見返りを頑固として受け無い徹底したポリシー。ちょっとやそっとではとても真似できません。「助かった○○ちゃんが大きくなって会う機会があったら何て言葉をかけますか?」の問いには「人が喜ぶような、人のためになることをする人になってね。といいますね」と答えておられました。人生の教科書のような方ですね。
さて、長かった夏休みも終わり2学期が始まりました。
友だちの存在を意識し始める年少さん、友だちと一緒に力を合わせることを学ぶ年中さん、友だちを自分の生活に取り入れて互いに影響し合いながら関係を成長させていく年長さん。“自分の事も、他人の事も大切に”の幼稚園のポリシーが広く大きく伸びる学期になりますように。

園長 熊田佳美

体調に気をつけて梅雨の時期をのりこえましょう

梅雨の時期を思わせる陽気になりました。じめじめとしてどんよりと曇った空や雨の日が続くと気分も何となく憂鬱になってしまいがちですね。 室内での活動が続くこの時期は、子どもたちもストレスがたまりやすくなり ます。ちょっとしたことで泣きやすくなったりかんしゃくを起こしたりと手 を焼く場面も増えるように思います。そんな気持ちを発散しやすいように保 育室では新聞紙を使って思い切り破く遊びや体操の音楽をかけて元気いっ ぱい踊る活動に取り組んでいるようです。年少さんもピアノの音に併せてリ トミック表現や簡単なゲームを楽しめるようになりました。椅子取りゲーム を導入したばかりの年少さんのクラスからはピアノの演奏と子どもたちの 足音や止まったりする音、次々と泣き声(悔し泣き)が聞こえてきてこの時 期の風物詩だ!なんてニンマリとしてしまいます。きっと一年が終わる頃に は誰も泣かなくなっていることでしょう。

また、子どもたちが大好きなプール活動が始まります。天候と気温の上昇 を見ながら安全に楽しい水遊びを実施したいと思います。これからの時期は、 日中気温が高くなるために体調をくずし、発熱の症状や耳下腺炎(おたふく かぜ)などの伝染病の発症が多くなります。予防のために、こまめに手洗い うがいをして、汗をかいたら濡れた衣服のままで過ごさないように心がけま しょう。幼稚園でもプール活動の後は髪の毛をよく乾かしてから室内で休息 をとり、水分補給をするようにしています。

子どもたちは大人の姿を敏感に感じ取っています。保護者の皆様も心身の 疲れをためず、体調を崩されないようにお気をつけください。

★来年10月からの幼児教育・保育無償化について政府の全体像が発表さ れました。これからの動きについて慎重に情報を集め、皆様が恩恵を受けら れますように進めていきたいと思います。

園長 熊田佳美